高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
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本★鴨下信一『面白すぎる日記たち 逆説的日本語読本』
2005年06月06日 (月) | 編集 |
本★鴨下信一『面白すぎる日記たち 逆説的日本語読本』(文藝春秋)平成11.5.20

本当に面白い、様々な日記が紹介されている。
江戸末期、渡辺崋山や高野長英らを死に追いやった中心人物として
悪名高い鳥居耀蔵が、水野忠邦の失脚後、
明治元年に釈放されるまで24年間を獄中で過ごす。
24年!
その獄中日記には、地震の克明な記載があったり、
「燕来る」などという日常の些細な、しかし囚人にとっては
心を晴らすものだったに違いない出来事が、簡素だが情景豊かに綴られている。

シンプルだが味のあるものは、他にもある。映画監督・小津安二郎の日記。
「薫製の鮭の茶漬けをくい 1日うつらうつら炬燵に寝る」
などの文章は、彼の作品そのもののように目の前に浮かび上がる。

激烈なのは、2・26事件被告の磯部の獄中日記。
重光葵と木戸幸一というA級戦犯が巣鴨プリズンで書いた日記の読み比べも面白かった。
別に彼らを擁護するつもりはないが、裁判で次第に明らかにされる日本兵の残虐ぶりに
「日本人たるもの愧死すべし」と書いてあるのは痛烈。
それまで本当に現場の惨状を知らなかったんだろうか。

一兵卒の日記もすごい。インテリ兵隊の自殺の様子や、
上官からの不本意な制裁に対して「戦場なら後ろから撃ち殺してやる」という恨みつらみ。
見つかれば大変なことになると分かっていながら、それでも書かずにはいられないのが日記なんですね。
こういった陣中日記やヒロシマ日記は読んでいて重いしつらいけれど、
書くことも読むことも鎮魂かなと思う。


幕末の薩摩藩主、島津斉彬の日記は、ローマ字で書かれているらしいです。
本当なら、当時の発音を知る貴重な資料になる。その関係の研究者には垂涎物でしょう。
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