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高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
本★黒川博行『国境』
2005年10月18日 (火) | 編集 |
本★黒川博行『国境』(講談社文庫)2003.10.15

『疫病神』(わたしは未読)の続編。スピード感のあるハードボイルド。
主人公の二宮は、頼りない優男のイメージがある建設コンサルタント。
ギャンブル好きな性質で、“手本引きやサイ本引きには
脳髄がひりひりするようなスリルと高揚感がある”と思っている。
彼とコンビを組んで活躍するのが、二蝶会幹部の桑原。
身だしなみに気を付ける(でも外見は仙石風だと思う(笑))一匹狼のヤクザ。
ちなみに香水はエゴイスト。

この桑原がかっこいいんですね。やることなすこと喋ること。

 「国が国であるための根本はなんや。国境を守ることでも法を守ることでもない。
  国民の命を守ることやないけ。」

全財産を出すから許してくれと泣きつく男に、

 「詐欺師にそういう言葉は似合わんな。
  財産というのは堅気がまじめにこつこつ働いて貯めた金や不動産のこというんじゃ」

出てくる地名がものすごく身近なものばかりで、余計に楽しめました。
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