高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
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本★呉智英・佐藤幹夫【共編著】『刑法三九条は削除せよ!是か非か』
2005年11月20日 (日) | 編集 |
本★呉智英・佐藤幹夫【共編著】
  『刑法三九条は削除せよ!是か非か』(洋泉社)2004.10.21

映画のタイトルになったこともある刑法39条とは、
第7章 犯罪の不成立及び刑の減免の1条です。

 (心神喪失及び心神耗弱)
 第39条 心神喪失者の行為は、罰しない。
     心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

泥酔者や、ドラッグ使用者が一時的に陥る心神喪失のような状態の場合は、どうなるのか。
適用された後の処遇は?など、いろいろ疑問に思うことはありました。
この本には、精神科医や評論家などさまざまな立場の方が執筆していて、
賛否両論・・・というよりは、タイトルの挑発的なイメージに反して、
削除には慎重な意見が多かった。
むしろ、なかなか窺い知れない現場の苦労を知ることが出来たのは良かったです。
ただそうなると、結局は心情的にそちらに傾いてしまうけれども。

精神鑑定の内容を受け入れるかどうかは、
裁判官の判断に委ねられているということと、
現実には、統合失調症(分裂病)と診断されても、
半分くらい懲役刑に服しているということです。

医療刑務所を見学に来た精神科の看護師から、
“「同じ精神障害者なのに、毎日こんな労働を強いられてかわいそう」
という感想をもらった。”ことに対して、
“犯罪者である彼らと、犯罪を起こしたわけではない障害者との比較は出来ないだろう。”
という文章は重かった。
当たり前ですが、犯罪を起こさない障害者のほうがずっと多いのだし、
もし起こしてしまったとしたら、起こしたことは起こしたことだ。


さて、タカムラーとして思い出すこと一つ二つ。

合田雄一郎少年は【君みたいな人間は未来の人殺しだ】なんて
決めつけてましたね。こういう人が未来の人殺しを作るんですよ・・・!

『マークスの山』(単行本)335ページ下段で、
須崎に「ヘタしたら刑法39条だぞ」と言われ、合田は
“刑事なら誰でも持つ不安だった。ヘタをすると起訴が出来なくなる。”

それから半田。“弁護側が、被告は強迫神経症及び分裂病の疑いがあるという理由で
精神鑑定を要求し、検察も異議を唱えなかったため、10分で終わってしまった。”
(『レディ・ジョーカー下巻』439ページ上段)

水沢の場合は、まぁ、あのラストが順当だと思います。
裁くのは可哀想だし、しかしやったことはとてつもない“連続殺人”だし。
初読のとき、わたしは水沢に思い入れが強かった。実は、合田より(笑)

半田の場合は、精神鑑定がどうなったのか、それが適用されたかどうかは
小説に書いてありませんが、穏便に済ませたい組織上層部の意向ということだろうなぁ。
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