高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
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本★古処誠二『遮断』
2006年02月06日 (月) | 編集 |
本★古処誠二『遮断』(新潮社)2005.12.20

いつも痛い古処さんの単行本。今回も沖縄戦の話です。
今回は、部落壕に置いてゆかれた4ヶ月の赤子を取り戻すために戻る母親と、
それに付き添う男性。
道中の出来事や回想で、2人を取り巻く過酷な状況が描かれます。

主人公は農民で、人出が足りないために即席の訓練を受けただけの防衛隊員。

“供出にあえいでいることを口にする百姓を国賊だと言う学生を見たときは悲しかった。
 自分が根を張っ地面を指して汚いと罵る樹木のようだと感じた。
 咲いた花とまぶしい緑しか認めない大義など、
 生活を支える苦労を知らない人間の幻想だった。”(101ページ)


古処さんが繰り返し描いて問いつめるテーマ、それは、これ↓ではないかと思う。

“戦に現出する最大の恐怖は道徳の失効だった”(204ページ)

戦場という極限状態で、人は試される。
自分に余裕のある時は、いくらでも人に優しくなれる。
自分は良い人間だというプライドを持つことも出来る。
それが、この極限状態で実行出来るか。

この物語で描かれるほどの極限状態ではありませんが、
ほとんどのタブーがなくなった現在も、
どこまでも易きに流れるという、悪い面を持ち合わせていると思います。
そこで必要になってくるのが、個人のモラル。道徳。
如月行の言う「掟」のようなもの。
矜持を、持っているかどうか。自分が自分を許せるかどうか。
法律に違反しなければいいというのではなくて、
法律に違反しているからいけないというのでもなくて、
自分はその行動をした(もしくはしなかった)自分を抱えて生きていけるのか。

日常的には、「寒いからってまた早寝した・・・」みたいなことなんですけど。
それにその“掟”を実行するのが理想であって、自分の至らなさに反省することのほうが
多い毎日なんですけど。ていうか実行したという実感があったことがない・・・ような・・・。
道を訊かれてうまく伝えられなかったとか、後輩に対して口数が少なかったとか、
せっかくの場面で、うまくボケられなかったとか(それは多いな!)、
反省材料って日々いっぱいありすぎて・・・・・・・・・・・・・。
ああ、更新できてないっていうのも。そうだレポ書いてない!!!
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コメント
この記事へのコメント
はじめまして!m(__)m
だいぶ前の記事ですが、コメさせてください(笑)
今回の直木賞また落選しましたネ。
残念・・・近い将来必ず受賞しますよね。
古処さんは、「ルール」でかなり衝撃うけました。みなわさんのようには、うまく感想言えないのがもどかしいです・・・(笑)
福井さんは、「川の深さは」から好きになりました。主人公の「保」は、如月行にそっくり!そういうタイプが福井さん的なんでしょうか?(笑)
2006/07/17(月) 21:32:01 | URL | ちえこ #-[ 編集]
有り難うございます
ちえこ様、書き込みありがとうございます。
各賞の選考過程はチェックしていなかったので、
古処さんが直木賞候補になっていたことも知りませんでした。
古処さんが大きな賞を受賞されていないのは不思議です!
わたしも最初に読んだのは「ルール」です。
本当に衝撃でした。
戦争とは、敵との戦いだけじゃないというのが。
それから福井さんの『終戦のローレライ』を読んで、
浅倉大佐たちが南方で経験した凄惨な世界を
『ルール』の描写で補完することが出来ました。
わたし自身、あれこれ感想を書き連ねていますが、
読後すぐの激情に任せて書き散らしていたりすると
後で見て恥ずかしいということがよくあります(笑)
読んで頂いて本当に嬉しいです~~~。
また、ちえこ様の感想もお聞かせください。
2006/07/18(火) 10:52:34 | URL | みなわ #eWQc6sqc[ 編集]
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