高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
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本★杉山隆男『兵士を見よ』
2006年02月16日 (木) | 編集 |
本★杉山隆男『兵士を見よ』(新潮社)1998.9.20

杉山さんの兵士シリーズ第2弾、航空自衛隊編。

パイロットは、自分専用の飛行機を持たないそうで、フライトの度に違うそうですが、
整備員はそれぞれ受け持ちが決まっている。それだけに愛着も湧く。
アマチュアカメラマンの撮影した写真がマニア雑誌に掲載されたりすると、
雑誌を買い込んで、写真を飾ったりするそうです。


陸海共にそうだとは思いますが、空は特に、ドラマティックではないでしょうか。

パイロットが上空で“アンコントロール”と呼ばれる状態に陥った時、

“地上に被害を及ぼさずにすむところまで何とか飛行機をたどりつかせようとして、
 もはや自由の効かなくなった操縦桿を動かし、スイッチをいじり懸命の努力を続ける。
 自分が助かる道を選ぶか、それともたとえ脱出の機会を逸してしまおうとも
 地上にいる人々の犠牲を食い止める道を選ぶか。”   (19ページ)

F15パイロットを教える教官が、教え子が墜落したという報に接し、

“パイロットは「アンコントロール!」という送信を最後に消息を絶っていた。
 アンコントロール。教え子が言い遺したその言葉がいつまでも彼の耳に残った。”
(126ページ)


さらに、救難ヘリは、こんなに殉職者が多いとは思いませんでした。
知っていたら、市ヶ谷に行った時に、メモリアルパークでもっとじっくり黙祷するんだったのに。

メディックと呼ばれる救難隊員がいます。

“荒れ狂う海の上だろうと雪山の急斜面だろうと、メディックは、
 ヘリから吊り下げたワイヤー1本に命を託し、文字通り身ひとつで遭難者を救出する。
 彼らの合い言葉は“THAT OTHERS MAY LIVE”だが、
 まさに他を生かすためにメディックはいる。”(312ページ)


県警の隊員が「降りるのはやめた」、今降りるのは自殺行為だというような難所でも、
メディックは降りる。

“航空自衛隊の救難隊では、現場に降りていくのがメディックの仕事とされているし、
 レンジャーと空挺部隊の訓練を掛け合わせたものよりさらに過酷と言われる、
 メディックになるための半年に及ぶ教育を通じて、彼ら自身、
 どこであろうとメディックは降りるもの、ということが徹底して頭に叩きこまれている。”
                        (158ページ)

それだけ厳しい訓練と実際の救難活動に従事する彼らのこと、
宴会でのハメのはずし方が、尋常ではないそうです。
読んでいて、ちょっと見てみたい気になりました・・・。


共に同じ目標を目指す仲間とは、仲間意識も強い。

“いかつい顔と重量級の体格をした40間近のF15パイロット2人は、
 基地と官舎を結ぶ片道45分の道のりを、連れだって歩くのである。
 朝6時を過ぎた頃になると、I三佐の家のチャイムがなる。
 目だけで挨拶を交わし二人して朝の通勤が始まる。”(429ページ)


いいですよね・・・。
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