高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
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本★半藤一利・横山恵一・秦郁彦・戸高一成『歴代海軍大将全覧』
2006年04月05日 (水) | 編集 |
本★半藤一利・横山恵一・秦郁彦・戸高一成『歴代海軍大将全覧』 
  (中央公論新書)2005.5.10
様々なエピソードの紹介です。対談形式なので読みやすい。

鈴木貫太郎が“「水雷は凍って出ませんでした」と言うと、
伊東祐享司令長官は「チェストー」と後ろを向いてしまった”(44ページ)

えっ、薩摩示現流の掛け声である「チェスト」って、こんな時にも使うのですか?!

八代六郎氏は、面倒見の良い人だったようです。
“戦死した部下の遺児に奨学金を出してやったり、金鵄勲章の年金を
 すべて傷痍軍人の施設に寄付した。”
“山梨勝之進が「八島」の甲板士官のとき、八代から新品の靴を
 「僕にはあわないから」と貰っている。これなど初めからくれるつもりで
  買ってきているんですよ。”

驚くのは、軍人の子どもというのは、それだけで殺されることもあるということ。
仕事柄恨みを買いやすいのか、憎まれるのは親なのに、警備の手薄な
子供が殺される。

“山下源太郎の三男は小学生のとき、飯島という海軍大尉に、
 ナイフで喉を抉られて殺されました。
 飯島は片目が義眼なんです。山下が飯島の肩を鉛筆で
 ちょっちょっとつついて呼んだら、
 飯島がひょいと振り返り、鉛筆が目に刺さってつぶれてしまった。
 それを恨んで、飯島は山下の息子を殺したという話があります。”
“山下が佐鎮長官のときの事件ですね。山下の「伝記」では、
 飯島の失明は少尉候補生時代の喧嘩が原因で、
 相手の耳に硫酸を入れて復讐したことになっています。”(124ページ)

その硫酸での復讐話もコワイ。

芹沢光治良氏は、百武源吾氏との交わりを「義兄弟の契り」という
エッセイで書いておられるそうです。
“老僕が注いだシャンパン・グラスを右手に持ち、左手で握手したまま
 グラスを合わせ、「我等は将来、兄弟になることを契って」と言い、
 目を見つめあって半分飲み、グラスを換えてから飲み干す。
 そして、抱き合う、という順序なんです”(244ぺージ)


井上成美氏は、たいてい非常に高い評価を得ていますよね。

“イタリア大使館付武官を務めたけれど、ファシズムに感化されず批判的でした。
 帰国後、海大で戦略の教官になると図上演習の指導ぶりがずば抜けている。
 精神力や術力を加味しない純数学的な講義をし、海軍は米英相手に
 勝つ見込みがあるかと聞かれれば、数理上勝てない、
 だから外交があるんだ、と答える。
 猛訓練すれば勝てる、必勝の信念であたれば活路は開けるなんて
 バカなことは言わないんです”(352ページ)

その馬鹿なことばかり言っていた人達のおかげで戦死者が増えたんですが、
でも「頑張れば勝てる」といった調子の言動のほうが、一般受けするんですよね。
理詰めで、だから負けるよって無表情で言われたら、反感を買ってしまうだろう。
「あんなに税金を使ってて、それで勝てないとは何事だ」と言われても返す言葉がない。
人気取りが命の政治家は、粉飾決算じゃないけれど、そうそう正直には
言えないというのが本音でしょうか。
だから、井上氏の貴重さを痛切に感じるんですが、
今出てきても、この人、一般受けしないだろうなぁと思います・・・。
NHKの朝のドラマで「愛があるから料理は美味しい」と言っていたけど、
いまだに、日本ではこの手の精神論が幅をきかせているのだなぁと思いました。
愛より調味料だ。
少なくとも、精神はあって当然 。それなりのやる気は、あって当たり前。
誰でも必死になれば馬鹿力が出るんだから、それが勝敗を決する最終的な
要因として最初からアテにするのは、おかしいと思う。
井上氏も、実戦は苦手だったみたいだし、全てが計算通りには進まないですね。
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2014/10/05(日) 14:35:10 | | #[ 編集]
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