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「ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展 江戸の誘惑」
2006年04月28日 (金) | 編集 |
神戸市立博物館へ行ってきました。
ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展 江戸の誘惑
江戸の誘惑

浮世絵大好きです。
だいたい正月はデパートで浮世絵展が開催されていたのに、
最近はそういう習慣もなくなりましたね。
あまり見ることが出来なくなったなと落胆していたら、
やってくださいました神戸市立博物館!さすがだっ。肉筆だけど。
版画の浮世絵とは違い、肉筆の浮世絵というのは
数が少ないだけに贋作が多いとか、昔、高橋克彦さんの小説で
読んだことがあるけれど、本当なんでしょうか。

美人画なら 栄之 、風景画なら 北斎 、が好きです。

鳥文斎栄之(ちょうぶんさいえいし)、18世紀半ば~19世紀前半の人。
旗本の嫡男として生まれ、お家を相続するものの、浮世絵にのめり込んで
さっさと引退した後は、絵師として生活していた変わり者。
本名は細田時富さん。画号の「栄之」は、将軍徳川家治が名付け親らしいです。

当時の浮世絵というのは、現代の漫画ほどの評価も得てはいなかった
と思います。幕府の御用絵師と言えば江戸狩野派。
京都では、伝統的な画法を打ち破る町絵師の円山応挙、尾形光琳、
曾我蕭白など錚々たるメンバーが活躍していますが、
彼らも最初は狩野派なんですよね。

栄之も最初は狩野派の絵を学び、それを土台に浮世絵を描いている。
旗本のぼんぼんらしい教養と、上品さが魅力になっていて、
この展覧会にも出品されている「墨田川渡舟図」では、
殆どが、墨彩色と呼ばれる墨の濃淡による色づけのみのモノクロな画面なんですが、
ただ、渡し舟に乗り込んだ武士の刀2本と、美女2人だけが極彩色に塗られ、
さらに、他の人物は山水図(南宗画)の技法で描かれているのに対して、
中央の美女だけは、浮世絵風の描き方をしています。
美女の周囲だけパッと画面が引き立ち、印象を強くします。

あと、栄之が描く美女の着物は、黒に紫という重ねも多いのですが、
灰色がかった藤色、藤鼠という色なので、黒と合わせても派手にならない。
「柳美人図」の女性の着物がきれいです。
あ、そういえば最近気に入って着ているキャミソールとカーディガンが
藤と黒でした・・・。こんなところに江戸趣味が!(そうか?)

ちょこっと春画も展示してありましたが、グロテスクなものではなくて
雰囲気が色っぽいという程度のものでした。
でもゲームのFFシリーズの恋愛よりはアダルトかな!(笑)
展示されてあった栄之の春画「象の綱」の絵は、身分の高そうな女性が
本を読んでいるところに、背後からちょっかいを出す男性の図なんですが、
部屋に秩入りの『古今集』が置かれていたりして、典雅な雰囲気です。

北斎の絵の場合は、風景画に出てくる人間の後ろ姿が好きです。
男性の場合は躍動感があります。
今回は肉筆なので美人画が多かったんですが、「鏡面美人図」の
女性の後ろ姿、簪を触る指やうなじに、色気があって良い。
鏡面に映る顔がなければなぁ(笑)


近世は、電車もエアコンも冷蔵庫も洗濯機もない時代だけど、
こんなに豪壮な絵が描けるんだなぁと思うと、
何が豊かで何が貧しいのだろうかと思ったりしてしまいます。
だからといって江戸の暮らしに戻りたいわけではないけれども、
こんな絵画を残してくれた江戸の人々に感謝。
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