高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
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本★阿川弘之『軍艦長門の生涯』
2006年06月25日 (日) | 編集 |
本★阿川弘之『軍艦長門の生涯』(新潮文庫)昭和57.11.25

阿川弘之さんの著書は、小説でも事実の羅列でもない読みやすさが魅力です。
そういう点では司馬遼太郎さんの本にも似ていると思います。

そうして読んでいる内に海軍最高という気分になってくるんだな・・・。

「海軍も、満州事変のころからは、段々変わってきて、
 陸軍とあまりちがわなくなってしまったが、
 昔の海軍には、たしかに非常にリベラルな一面があった」(上巻71頁)

給糧艦「間宮」の話も面白い。

“長門が連合艦隊のシンボルなら、間宮は連合艦隊のアイドルであった。
 乗員の三分の一が傭人で、菓子屋、豆腐屋、肉屋などの職人が、
 八十人ばかり乗っていた。艦内に「豆腐及こんにゃく製造室」とか
 「最中及羊羹製造室」といった軍艦らしからざる作業室がずらりと並んでいる。
 「うどん製造室」「アイスクリーム製造室」、
 卵とミルクのたっぷり入った間宮アイスクリーム”(335頁)

楽しそう・・・!

冷蔵設備の整っていない時代、食糧は、生で積み込むこともありました。
(どうもホレイショを思い出すんですが・・・)
トンカツにしようと飼っていた豚が艦内でこどもを生み、
その元気な子豚が海へ落ちて、一キロ先から必死で泳いで帰ってきたのを
乗員が助けた後、「あの豚は、もう食えない」ということになって、
一匹もトンカツにされずに上陸したそうです。
食肉に情が移ったらアカンやん。何というか、軍人のイメージじゃないですね。

ちなみに、副長以下、佐官クラス、大尉までの食堂が士官室です。
中・少尉のサロンはガンルーム(士官次室)で、そこは、両舷にまたがる
広い部屋だったそうです。やっぱり食事風景は楽しそうだなぁ。


発光信号も古くからあります。
“ちょっとした誤解から、夜戦で同士討ちが始まりそうになり、
 長門が、「ワレナガト、ワレナガト」と発光信号を繰返している場面も見た”
                        (中巻40頁)

一つの艦を軸に、こういった小さなエピソードの紹介で歴史を見る。
艦橋に詰める人、望遠鏡を覗く人、ラッタルを駆け上る人、料理をしている人、
そういった様々な人々が、同じ艦の中で様々に生活している様子を、眼前に見るようです。
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