高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
スポンサーサイト
--年--月--日 (--) | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


本★五條瑛『瓦礫の矜持』
2006年08月01日 (火) | 編集 |
本★五條瑛『瓦礫の矜持』(中央公論新社)2006.6.25

「矜持」 という言葉が好きです。
それを“プライド”と呼ぶと、より良く生きていくためというような
高い次元での誇りや自負のイメージがあるのですが、
それを“矜持”と呼ぶと、もっと自分の生存の根本に存在する、
ただ生きていくためだけにも必要な、誇りや自負に思えます。

タイトルに使われた「瓦礫」は、警察組織によって人生を踏みにじられた人々の
比喩なのだと思いますが、どうかな。エリートではない、社会の底辺に
蠢く(もしくは組織内の出世コースから脱落した)人々の、自嘲を込めた自称かと。

登場人物それぞれが警察に対して恨みを抱いていて、
その彼らが共通の“警察に一泡吹かせる”という目的の下で一致団結、
警察に復讐するという物語です。
こう書くとコメディになりそうですが、それほど軽くはありません。


何度も語られる、組織の腐敗について。

“私(わたくし)の組織なら潰れていくが、公の組織は潰れることなく、
 腐敗したまま生き続ける。それによってどれだけの弊害が起きるか、
 もっと真剣に考えなければならない問題だ”(248頁)

まさに最近そういう問題がO阪市に多い気がするのですが、どうでしょうか。
人間というのは易きに流れるんですよね。時々、襟を正さないといけない。

↓上司について。

“軍隊と警察でいい上司というのは、必要なときに死んでくれる部下を
 たくさん持っている人間のことだ”(383頁)

企業で、責任をかぶせて首を切るというレベルではなくて、
軍や警察は生死がかかっているから、いざという時に、上司に対して
シビアになりますよね。企業人にとってもリストラは死活問題だけど。


↓ちょこっとネタバレに抵触しますが、

“あの人とは別れたの。だって、あの人の頭の中は
 いつもわたし以外のことでいっぱいだったから。”(415頁)

それが別れる理由になるのか~と不思議に思いました。
女のことしか考えていないような男は退屈じゃないのかな?
まぁこれは、表向きの理由で、別の理由があるのかも知れませんが。
女心は複雑です。
スポンサーサイト


コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。