高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
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日経夕刊コラム「ベストセラーの裏側」
2006年09月13日 (水) | 編集 |
9月13日付け日経新聞夕刊の「ベストセラーの裏側」というコラムに
高村薫さんの文庫『照柿』(上下)が採り上げられました。

“発売前からベストセラーになることが期待される本がある。”

という書き出しには唸りました。
そうなんですよね! マークス文庫化の時に証明済みではありますが、
文庫化する時にベストセラーを運命づけられた作家なんですよね、高村さんは。

“好調な売れ行きの背景には、主人公である合田雄一郎刑事の人気もある。”

そうなんですよ・・・
合田に人生を狂わされた人間が、どれだけいるか。


“とりわけ『照柿』における合田は、おさななじみと関係を持つ女性に
 一目ぼれしてしまう。こうした合田の恋愛が描かれている点も、
 彼のファンにとっては読み応えを感じさせるようだ。”

えっ、そうなんですか---
美保子への感情は恋なんですか。
美保子が、合田の心の隙を突いたのは確かだとは思うんですが、
途中から達夫が絡んでくると、漱石の「こころ」の主人公とKみたいな、
恋愛対象(女性)不在の様相を呈してくると思うのは考え過ぎなんでしょうか。

美保子との関係で思ったことは、
合田は女にとって酷い男だと、つくづく実感しただけですね・・・
それはわたしが恋愛に疎いからかも知れませんが。

野田達夫は強いようで脆いし、主人公の幼なじみという役どころで
登場する人物としては、日野草介@『神の火』がいいなぁ。
目ん玉ふたぁつ、というところが好きです。

高村作品には、闇の中を覗きこむような陰鬱な暗さがあるのに
登場人物は変人で、魅力的なんですよね。
合田だって変だ!
マンションの公園で夜にヴァイオリン弾く刑事なんかいないよ!
皆が聞き耳を立てている時に、「達夫、好きや・・・」なんて言う
刑事なんかいないよ!(あっさり削除されましたが。)
それが、しっかりしたストーリーと、重厚な文体に彩られて、
リアリティを失わずに存在しているんですよね。

むしろ『晴子情歌』『新リア王』に登場する厭な女性達なんか
親戚とか近所に絶対いますよね。いてほしくないんだけど。
いてほしい加納祐介みたいな人がいないんだよなー。
加納祐介が1人でもいたら日本の未来は明るいと思うね(ドラえもんか)。
温暖化も進まないね(涼風が吹いてくれる)。

合田シリーズの恋愛っていったら焦点は義兄弟ではないのですか・・・。
それは避けて通るべき話題なんだろうか・・・。
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コメント
この記事へのコメント
恋の花散れど
おはようございます。私もこのコラムの記事、会社で日○とっている方にいただきました。

「結構手放しの記事やで。日○もここらで高村さんと和解せんとアカンしなあ」・・・と言われ、苦笑い。
「この刑事(=もちろん合田さん)って、やっぱり人気あるの?」とも言われました。
ありますとも!

>美保子への感情は恋なんですか。

「恋」でしょう。当人も数日経ってから「お前、恋をしているのか」と自問して、自覚してるくらいのスローペースではありますが。
恋は恋でも、「片恋」と言った方がいいかも。
ただ・・・

>恋愛対象(女性)不在の様相を呈してくる

と、みなわさんが喝破しているようなことは、私も感じています。
そもそも、美保子さんに相手にされてないし(笑) その点からも「三角関係」でもないし。
合田さんの起こした行為から、「横槍を入れている」とか「横恋慕」とかいうのが、一番近いのかもしれませんね~。


>日野草介@『神の火』

大将、強いけど、繊細でもありますよね。
『神の火』を再読するたびに、持っていたイメージが一番変わったのが、この人です。
最初に読んだ頃は、がさつ(?)な言葉遣いと唐突な態度に惑わされて、本質を見抜けなかったのですが、二度三度四度と読み返すと、「ええっ、こんな人だったの?」と徐々に気付きました。

しかし・・・合田さんも大将も、恋人にも旦那さんにもしたくない男だ(笑) そばにいたら、心身ともにすりへっちゃいそうです。
加納さんはお嫁さんに欲しいです(大笑)

引越し準備でネット落ちしているためにストレスたまっているせいか、長いコメントになってしまいました。ごめんなさい・・・。
2006/09/22(金) 07:16:29 | URL | からな #tESRl54.[ 編集]
横恋慕
からな様

長いコメント有り難うございます!嬉しいです~。
引越って大変ですよね。本を整理し直すとか、
ネット環境を新しく整えると思っただけで、頭痛がしてきますよ・・・。

>「横槍を入れている」とか「横恋慕」とかいうのが、
>一番近いのかもしれませんね

そうですね、それがピッタリきます。
あんまり係わってないですよね、美保子に。
美保子の中での合田の存在が希薄というか、いや、当然なんですけど。
夫の浮気相手を列車に飛び込ませて、大騒ぎしている時に
偶然会っただけの男一人、そんなに記憶に残りませんよねー。
刑事だっていう、それが唯一ちょっと特殊なくらいで。
せっかく一目惚れした女性に全然相手にされてない・・・と、
そう思うと合田が不憫に思えてきます。

>>日野草介@『神の火』
>大将、強いけど、繊細でもありますよね。

そうそう、繊細ですね!
達夫のように遊び人を気取ったり、ワルぶるような小心さではなく、
豪快な中に、繊細な感情の襞を持っている、イイ男ですよね☆
その繊細さで、相手の苦痛や悲しみを思いやることが出来て、
その豪快さで、相手を丸ごと受け入れて面倒見てくれる。
でも、自虐的ではないのに、子供の頃から島田さんの闇に
感応しているあたり、繊細さが破滅を招く運命だったんでしょうか・・・。
2006/09/22(金) 23:16:48 | URL | みなわ #eWQc6sqc[ 編集]
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