高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
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山本博文『江戸のお白州』
2005年04月29日 (金) | 編集 |
山本博文『江戸のお白州』(文藝春秋)平成12.9.20

ボライソーシリーズには、浮気した妻を間男共々殺してしまい、
牢屋に入るか海軍に入るかという切羽詰まった状況になって
海軍に志願した、という水兵が結構出て来ます。
でもそれを読んだ時に、違和感があったんですよね。
なんでかなぁと思ったら、江戸時代の日本では、それが合法だから。
不倫妻と間男を殺害しても、夫は罪に問われません。
 
そういう点では確かに、密通に対する態度は厳しかったけれど、
離婚も多いし、再婚・再々婚も多いのです。
18世紀イギリスではどうだったのかなぁ。
ボライソーなんか、さっさと離婚しちまえって思ったけどなぁ。
ああ浮気がどうとかじゃないのです、ていうか

 ヘリック! を・・・捨てるのか、

と・・・・・・・・・・・・・。


僧侶の女犯のお白州(裁判)で、相手の吉原の花魁が、
“医者と思って客にした”(当時は医者も僧も丸坊主が原則)と言ったことに対して

「医者ならば葛根湯の匂ひがする筈だ、
 坊主ならば抹香臭くなければならない」

と、奉行(裁判官)が切り返しています。おいおいおいそんな・・・
結局、花魁のほうが一枚上手で、のらりくらりごまかしてしまって花魁は無罪放免に。
奉行は、若さゆえに、ちょっとかっこよく決めてみたかったそうなんですが、
うーんあんたシャーロック・ホームズじゃあるまいし・・・。

鬱屈した武士の勤めが偲ばれる、同僚いじめの話も面白い。
お弁当に油や馬糞なんかが入れられていたというから、
いつの時代も変わりませんね。しかしイジメっ子の筆頭が58歳 ですよ。
 ア ホ か。
最後はイジメられた武士が復讐に出て、3名即死、2名重傷。本人は切腹。
さて、お裁きはいかに?
元々、江戸時代は重罰刑ですが、武士なのだから逃げ出すのは不届き千万!
ということで、処分叱責多数。
たった1人を取り押さえられないとは、確かに武士として面目ない話です。

武士という身分は、加納祐介のような聖人ならいざ知らず、
多くの凡人にとっては、重荷にもなる諸刃の剣。
町人に侮られた(かのような場面を誰かに見られてしまった)場合、
どう振る舞うか、が、生死を賭けた大きな問題になります。
寛容に、まぁいいじゃないかそのくらい~と済ますと、
後で「武士としてあるまじき」軟弱な態度を非難され、切腹させられることになるし、
それならと思って、斬り捨てたりすると、
後で「届けも出さず、市中においてみだりな振る舞い、武士としてあるまじき」などといって、
これまた切腹に。
ということで、確かに武士道とは死ぬことなのですよね・・・。

江戸時代の判決文の決まり文句は、
 ●重罪・・・・・・・・・・・・・・・・・「不届」、ふとどき。
 ●それより一段軽い・・・・・・・・「不埒」、ふらち。
 ●軽微・・・・・・・・・・・・・・・・・「不束」、ふつつか。
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