高村薫さん・五條瑛さん・福井晴敏さん・古処誠二さん等の小説、海外の海洋小説、歴史、B'z、を糧に生きている人間の日常。
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佐藤賢一『カルチェ・ラタン』
2005年04月20日 (水) | 編集 |
佐藤賢一『カルチェ・ラタン』(集英社文庫)2003.8.25

カルチェ・ラタンという地名に魅かれて気になっていた1冊です。
主人公ドニ・クルパンという可愛い青年が、いわばワトソン役で、
ミシェルという美貌の男性がホームズ役の、ミステリ仕立て。
時代は16世紀パリ。ザビエル等、著名な実在の人物が登場するのも一興。

生真面目なドニをバカにしながらも、心の平安を彼に見出しているらしいミシェル。
ミシェルの女たらしぶりに義憤を感じながらも羨望し、彼を手本に成長していくドニ。
ミシェルとドニは、エディと葉山(@五條瑛)のような感じ~と思っていましたが、
ゾンネバルト教授をエディとするならば、ミシェルは坂下かなぁ。
とにかくドニがものすごく葉山だ!と思います(笑)

ミシェルの言葉に、

「キリスト教の大半が字の読めない現代にあって、
 どうやって福音主義を貫徹させるというのか。
 また仮に字が読めたとして、自分自身の批判眼を養うことは、たやすくない。
 一朝一夕に高まるのは、自尊心くらいのものだろう。
 あやふやな自分を信じられたとするならば、
 それは誰かが打ち立てたドグマを、安易に鵜呑みにしたということさ。」

というくだりがあります。
識字率の低い時代、そうか、なるほど僧侶が必要だったわけだ、と思いました。
(これは日本においても。)

16世紀という、過ぎ去りし時代を舞台にしながら、
現在の状況をも語っているところが面白いです。
資本主義の行き着くところ、経済最優先の社会は、
自己を律する内的規範の希薄な世界、なのだなぁ・・・。
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